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祗園祭Part2

2015.06.07 | コラム

 祗園祭は八坂神社の神事と、町衆の山鉾を中心とする祭礼とが、7月ひと月間にわたって行われます。神事では、先祭と後祭の山鉾巡行のあとに、神輿が市中をめぐる17日の神幸祭と24日還幸祭が見どころです。それと同様に大切な神事が、10日と28日に行われる神輿洗式なのです。

鴨川の水を汲み上げてお祓いし、神輿洗に使う神用水にする

 この神事を担うのが宮本組という、八坂神社の氏子集団。組員は祗園界隈の人たちで、暑い盛りにも関わらず紋付袴や狩衣、裃姿でお役を務めます。神幸祭と還幸祭では、神社のご神宝を持つことを許された宮本組の面々が神輿の先頭を歩きます。

 10日の神輿洗式では、その朝に紋付袴姿の宮本組の役員と神職が、汲み上げた鴨川の水を清めるなどの神事を行います。夕方になると、神輿三基のうち二基を八坂神社の舞殿に据え、一基(中御座・スサノオミコト)を舁いて、列の前後を松明で照らし、四条大橋をめざします。その先頭に立つのが宮本組です。橋の上では神職が、朝汲んだ神用水で神輿を清める儀式を行ないます。その後、八坂神社に戻ると、17日の神輿渡御にそなえて三基の神輿を飾り付けます。

宮本組勢揃い

昨年は台風の影響で、本来は鴨川の川岸で行う神用水の清祓いを四条通りの仲源寺で行った。

神輿洗に先だって松明で四条通りと大橋を清める。

 神輿洗いの前後には、お迎え提灯といって、神輿を出迎えるための行列が繰り出され、子どもたちが鷺踊や小町踊を披露します。かつては神輿洗にともなう「ねりもの」といって、祗園の茶屋や町人による仮装行列が奉納されました。お迎え提灯の行列はその伝統を受け継ぐものです。ねりものは最盛の19世紀には山鉾巡行に匹敵するほどの人気の催しで、芸妓の錦絵も売り出されました。

松明と神輿(中御座)。これから神輿洗が行われる。

四条大橋の上で行われる神輿洗。


お迎え提灯。

 28日の神輿洗式も同様の手順で、最後に神社に戻ったあと、神輿庫に収められます。31日には茅の輪をくぐる夏越祭があり、ひと月続いた祗園祭も締めくくりとなります。