11月6日アートコレクターの住まいとは

Posted by S.
11月6日 Posted by S.

node hotel のバー

コロナ禍のせいばかりでもないですが、10ヶ月ぶりの更新となってしまいました。
先日再開したお茶の稽古で行った久々の京都。海外の旅行客が消えた京都では「昔はこんなだった」と街の声が聞こえます。久しぶりの再会を重ねた2泊3日。せっかくのブログ再開なので、数回に分けて報告します。
まずはGotoキャンペーンで泊まったホテルから。
node hotel(ノードホテル) は、四条西洞院近くに立つ全25室の小さなホテルです。昨年7月のオープン時に話題となったアートホテルにようやく泊まることができました。
「アートコレクターの住まい」がコンセプトで、1階のパブリックスペースには、ロビーやレストラン、バーから洗面室まで、世界中のアートフェアやギャラリーで集めたアートが飾られています。

左上 - バーの横にはレディガガの緊縛写真(by荒木経惟)
右上 - 崩れた人の顔は注目の若手画家、井田昌幸の作品
下 - 泊まった客室にはカワイハルナの作品

ランチを食べようと昼過ぎに到着すると、レストランは若い女性を中心に満席。ロビーに置かれたガウディの椅子に座り、アートブックを眺めて順番待ち。20分ほどで席につくと、壁面には国内外のアーティストの作品がぎっしり。荒木経惟のレディガガの写真や見覚えある巨大なタイポグラフィー、崩れた顔が印象的な井田幸昌の大作などを眺め食事をしてからチェックイン。
今回泊まった部屋はバストイレもゆったりで、何よりテレビがありません。スマホでたいがい済む時代だからこそかもしれません。その分音楽を聴いたり、写真集を眺めたり、アートもじっくり楽しめます。今回はPCを持参したので、ネットドラマもリサーチも楽々でした。
ベッドの上の絵はカワイハルナという若手作家の作。偶然にも、今年初めに読んだ小説『御社のチャラ男』の装丁にも使われた作家でした。

左 - バーの吹き抜けの壁にはバリー・マッギーの大作
右 - キルガレンの作だと思ったマッギーの絵

さてもう一つの偶然は、大きなタイポグラフィーや人物画が、大好きなマーガレット・キルガレンの作に違いないと思い、確認したらその夫のバリー・マッギーの作品とわかったことです。
サンフランシスコを中心にグラフィティアートで活躍したマーガレットは2002年に早逝してしまいました。死後に公開された映画『BEAUTIFUL LOSERS』や、夫が作った遺作集『IN THE SWEET BYE & BYE』で日本でも知られようになったキルガレンですが、実はその夫がマッギーだと今回初めて知ったのでした。
作品は時々展示替えされるそうで、もちろん全ての客室に様々なアートが飾られています。フロントにはアートのリストがあります。他の部屋の作品を確認すると、ゲルハルト・リヒター、大竹伸朗、杉本博司などの気になる作家の作品も多く、次はどの作品に出会えるか、楽しみです。